人気ブログランキング | 話題のタグを見る

雪の降る、晴天の花園


このブログはポケモンファンの風花藍流による、私設運営サイトです。過度な期待は管理人が逃げ出す恐れがあります。大変危険ですので、くれぐれも御控えください。音痴なのに、最近UTAUに嵌っているらしい。
by yuki_ten

魔法少女イルア 1章  それはあまりにも突然で……(3)

あれ?
おかしいな。
体が動かない。

そういえば、私はアレと戦って大きな怪我をしたのだ。
それこそ、死にも至るような。

だけど、私の体には痛みがない。
酷い怪我のわりに、意識もはっきりしている。

本当に私は怪我をしたのか?
そんな疑問が私の頭をよぎる。
でも、体が動かないし、目の前には私が流したであろう、大量の血が広がっていた。

しかし、こんなに血が出ていて、何故私は生きているのだろう?
一目見て、これは致死量だと誰でも分かる。
それなのに、こうやって生きているし、尚且つ意識もはっきりしている。

何が起こったのだろう?

いや、今はそれよりも、この状況をどうにかしなければいけない。
こんな体じゃ、流石に戦闘は出来ない。
見つかったらまずい。
見つかったら、確実に私は殺される。

それが分かっていても、私は自分の力じゃ指を動かすのがやっとだ。
絶体絶命というやつかもしれない。


「やっぱり、死ぬのは怖いですコン……」


あれ程、死ぬ覚悟をしていても、そのときになってみるとやはり、どうしようもなく恐い。

誰か……。
誰か私を……。

誰か私を助けて……!


「大丈夫? 狐さん」


ああ……。

私はまだ……。

目を開けると、10歳くらいの少女が心配そうに見つめていた。

「すごい血……。すぐに病院に運んであげるからね」

見慣れない機械で、慌てて何かを打ち込む少女。
少女の後ろから、同じような年頃の、二人の少女が駆け寄ってきていた。
その光景をどこか遠くに感じながら、私は目を閉じた。

私はまだ、生きていられる。

少女達の声を聞きながら、私は意識を手放した。
by yuki_ten | 2008-04-13 01:17 | 魔法少女イルア
カテゴリ
以前の記事
フォロー中のブログ
その他
個人ページリンク

ジオログ
ピアプロ
pixiv
蒼空のフロンティア
にゃっぽん!
twitter
mixi

お仕事先
_e0143060_2374443.jpg


メールアドレス

個人的な連絡などがありましたら、こちらのメールにでも。

yuki_ten@excite.co.jp



母なる大樹に抱かれて
私の小説用のブログ。気まぐれに更新します。




藍流の部屋
対話形式の、チャットが出来ました。
ぜひ、ご利用ください。

チャットのご利用の際は、下記に必ず目を通して下さい。
チャットの説明




BGM

Hold on to love(完全版)


Bad Apple!! feat.nomico
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧